アンナ・カレーニナ
『 アンナ・カレーニナ 』
レフ・トルストイ
1875
近代ロシア文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ロシア文学" ]

テーマ

愛 見栄 誠実 罪悪感 幸せ

概要

帝政ロシアの作家レフ・トルストイの長編小説。『戦争と平和』と並ぶ作者の代表作。ドストエフスキーは「芸術上の完璧であって、現代、ヨーロッパの文学中、なに一つこれに比肩することのできないような作品である」、トーマス・マンは「このような見事な小説、少しの無駄もなく一気に読ませる書物、全体の構造も細部の仕上げも一点非の打ちどころのない作品[」と評している。

目次

内容

政府高官カレーニンの妻である美貌のアンナは、兄夫婦の諍いを仲裁するためにやってきたモスクワで若い貴族の将校ヴロンスキーと出逢い、互いに惹かれ合う。 一方、地方の純朴な地主リョーヴィンはアンナの兄嫁の妹キティに求婚するが、ヴロンスキーとの結婚を期待するキティに断られてしまう。失意のリョーヴィンは領地に戻り、農地の経営改善に熱心に取り組む。ところがキティはヴロンスキーに無視され、それがきっかけで病を患ってしまう。 アンナは夫と幼い一人息子の待つペテルブルクへ帰京するが、ヴロンスキーはアンナを追う。二人の関係は急速に深まるが、それを知ったカレーニンは世間体を気にして離婚に応じない。 夫と幼い一人息子がありながら若いヴロンスキーに心を奪われてしまったことに罪の意識を感じて、すペテルブルクへ帰京する。しかし、ヴロンスキーはアンナを追いかけて同じ汽車に乗り込んできてしまいます。アンナは彼を拒絶しようとしますが、その言葉とは裏腹に、心が浮き立つような気持ちを、どうすることもできなくなってしまう。そのまま、彼女は許されぬ愛へと溺れていくのであった。 虚飾に満ちた都会の貴族社会で許されぬ愛へと溺れていくアンナと農村で実直に生きて信仰に目覚め、幸せをつかんでいくリョーヴィンとが対比から、人の生きるべき道が示されている。
レフ・トルストイ
レフ・トルストイ
ロシア

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ロシア文学" ]

著者紹介

帝政ロシアの小説家、思想家。フョードル・ドストエフスキー、イワン・ツルゲーネフと並び、19世紀ロシア文学を代表する文豪。代表作に『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』など。文学のみならず、政治・社会にも大きな影響を与えた。非暴力主義者としても知られる。