『 ウィリアム・テル 』
1804
近代ドイツ戯曲
名著の概要
ジャンル
[
"文学",
"近代文学",
"近代ドイツ文学",
"戯曲"
]
テーマ
自由
ロマンス
概要
フリードリヒ・フォン・シラーによる戯曲で、ジョアキーノ・ロッシーニ作曲による4幕構成のグラントペラにされ有名に。本作の後、1831年のマイアベーアの『悪魔のロベール』、マイアベーアの『ユグノー教徒』(1836年)、ドニゼッティの、『預言者』(1849年)といった大作が続々と生み出され、グランド・オペラの黄金時代が築かれていくことになる。
目次
内容
『ウィリアム・テル』はパリ・オペラ座との契約によるグランド・オペラであり、以下の要素が基本条件となっている。
(1)5幕(または4幕)仕立て
(2)劇的な題材
(3)歴史的な興味を惹きつけ
(4)大合唱やバレエなどの多彩なスペクタクル要素
(5)異国情緒を備えていること
オベールの『ポルティチの唖娘』(1828年)に続くもので、「スイスの気候と風土、村人たちの結婚式の模様など、地方色をさらに強調したグランド・オペラの第2作と見なされた」。『ウィリアム・テル』は自由を希求する民衆の闘いを壮大なスケールで描き、ロッシーニの創作の集大成であると共にロマン主義的グランド・オペラの幕開けを告げる記念碑的作品となった。
フリードリヒ・フォン・シラー
ドイツ
著者の概要
ジャンル
[
"文学",
"近代文学",
"近代ドイツ文学",
"詩",
"戯曲"
]
著者紹介
ゲーテと並ぶドイツ古典主義の代表者である。
独自の哲学と美学に裏打ちされた理想主義、英雄主義、そして自由を求める不屈の精神が、彼の作品の根底に流れるテーマである。青年時代には肉体的自由を、晩年には精神的自由をテーマとした。彼の求めた「自由」はドイツ国民の精神生活に大きな影響を与えた。