カッコーの巣の上で
『 カッコーの巣の上で 』
ケン・キージー
1962
現代アメリカ文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "西洋文学", "アメリカ文学", "現代アメリカ文学" ]

テーマ

自由 反抗心 社会の圧力

概要

精神異常を装って刑務所での強制労働を逃れた男が、患者の人間性までを統制しようとする病院から自由を勝ちとろうと試みる物語である。 後に映画化され、アメリカン・ニューシネマの代表作の一つとなった。アメリカでは興行収入1億ドルを超える大ヒットになった。

目次

内容

マクマーフィーは未成年の少女を強姦した疑いで逮捕・刑務所に入れられる予定であった。しかし、刑務所に入りたくなかったマクマーフィーは精神異常者のふりをして人里離れた精神病院へ入院することに成功する。 この施設には、体はでかいが言葉がはなせないチーフ、明るく悪ノリのできるビリーなどちょっとおかしな患者がたくさんいる。彼らはこの施設の中で決められた時間に起き、決められた薬を看護師の前で飲み、施設内でおとなしく生活している。 そんな彼らをみて、マクマーフィーは「もっと楽しいことをしよう」とみんなを誘い出す。テレビを見たいと言ったり、バスケットボールを始めたり、挙句のはてに病院内へ女の子を連れ込んでしまう。さらに、雰囲気が良くなったビリーと女の子をくっつけるために2人きりにしたマクマーフィーであったが、その行為が婦長に知られてビリーが処罰を受けることになる。 異常なまでに恐怖に怯えるビリーは自殺をしてしまう。激怒するマクマーフィー。婦長に対して、マクマーフィーとビリーの運命はいかに。
ケン キージ
ケン・キージー
アメリカ

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "西洋文学", "アメリカ文学", "現代アメリカ文学" ]

著者紹介

1935年、コロラド州ラ・ハンタの農家の息子として生誕する。1946年、オレゴン州スプリングフィールドへ移住。高校・大学ではレスリングに打ち込んでいた。1956年、オレゴン大学へ入学。1962年、『カッコーの巣の上で』で作家としてデビューする。 1964年の夏、ヒッピーコミューン「メリー・プランクターズ」を引連れ、ニール・キャサディの運転するサイケデリックな塗装のバス「FURTHUR号」に乗り込み、全米にアッシド・テストと呼ばれるLSDを広めるツアーをはじめる。 1966年1月、サンフランシスコにおいてアッシド・テスト「トリップス・フェスティバル」を開催する。入場者にLSDを配り、ジミ・ヘンドリックスやグレイトフル・デッドなどが即興音楽を演奏し、アンディ・ウォーホールなどのアンダーグラウンド映画を放映したこのマルチメディア・コンサートはその後発展するサイケデリック・ロックの始祖となった。