カラマーゾフの兄弟
『 カラマーゾフの兄弟 』
ドストエフスキー
1880
近代ロシア文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ロシア文学" ]

テーマ

生きるとは 自由 欲望 幸福 社会風刺

概要

『罪と罰』と並ぶドストエフスキーの最高傑作とされ、『白痴』、『悪霊』、『未成年』と併せ後期五大作品と呼ばれる。「お金」と「欲望」に翻弄される人間を描ききった本作は、グローバル資本主義や未曽有の格差社会によって翻弄される現代人たちを映し出している。そこで、真の幸福や自由が問われている。

目次

内容

好色で老獪な田舎地主フョードル・カラマーゾフには三人の息子がいた。 熱血漢の長男ドミートリー、冷徹で無神論者の次男イワン、心優しき修道僧の末弟アリョーシャ。そしてフョードルが産ませた私生児と噂される使用人のスメルジャコフも。父とドミートリーの間に起こった財産相続問題を話し合うために三兄弟が集結したが、ゾシマ長老の仲裁にもかかわらず決裂。更に問題をややこしくしているのは、父とドミートリーがグルーシェニカという妖艶な女性を取り合っていた。 解決に奔走するアリョーシャは「信仰のゆらぎ」に直面しながらも少しずつ成長していく。ところが、そんなある日、父フョードルが自宅で殺される。果たして「父殺し」の犯人は? その究明のプロセスの中で、人類にとって根源的な問題が浮き彫りにされてく。
ドストエフスキー
ドストエフスキー
ロシア

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ロシア文学" ]

著者紹介

ロシアの小説家・思想家。代表作は『罪と罰』、『白痴』、『悪霊』、『カラマーゾフの兄弟』など。レフ・トルストイ、イワン・ツルゲーネフと並び、19世紀後半のロシア小説を代表する文豪。 その著作は、当時広まっていた理性万能主義(社会主義)思想に影響を受けた知識階級(インテリ)の暴力的な革命を否定し、キリスト教、ことに正教に基づく魂の救済を訴えているとされる。実存主義の先駆者と評されることもある。反ユダヤ主義者としても知られる。