オリゴ爺さん
『 ゴリオ爺さん 』
オノレ・ド・バルザック
1835
近代フランス文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代フランス文学" ]

テーマ

奢侈 虚栄 激情

概要

バルザックの作品中で最も重要なものと広く考えられている。他の小説の登場人物をまた登場させるという手法「人物再登場法」をはじめて本格的に採用荒れている。また、この小説は登場人物およびサブテキストを創り上げるために微に入り細に穿った表現を用いるバルザックの写実主義の典型としても有名である。

目次

内容

1819年のパリが舞台。貧乏下宿の屋根裏部屋で窮死するゴリオ爺さん。その孤独な死を看取ったラスティニャックは、出世欲に駆られて、エゴの塊のような社交界に足を踏み入れたばかりの青年だった。謎のお尋ね者ヴォートランも合わせ、3人の生き様の絡み合いを追う。 それを通じて、上流階級の座を確保しようともがく人々の姿が遍く描かれている。パリという都市も、登場人物たち、特に南フランスの片田舎で育った青年ラスティニャックに対して強烈な印象を与えている。バルザックは、ゴリオや他の人々を通して、家族や結婚の本質を分析し、そういった制度を悲観的に描いてみせた。
オノレ・ド・バルザック
オノレ・ド・バルザック
フランス

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代フランス文学" ]

著者紹介

イギリスの作家サマセット・モームは、『世界の十大小説』のなかで、バルザックを「確実に天才とよぶにふさわしい人物」と述べている。 バルザックは90篇の長編・短編からなる小説群『人間喜劇』を執筆した。これは19世紀ロシア文学(ドストエフスキー、レフ・トルストイ)のさきがけとなった写実的小説群である。