モロー博士の島
『 モロー博士の島 』
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
1896
近代イギリス文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代イギリス文学", "科学", "西洋科学", "イギリス 科学", "イギリス近代科学", "SF" ]

テーマ

SF 社会風刺

概要

他の生物を人間のように改造するという設定が話題を呼び、発表当時はアーサー・マッケンの『パンの大神』(1894年)と比較された。何度か映画化もされている。

目次

内容

主人公プレンディックは、漂流船との衝突事故の際に小型ボートで脱出し、多数の動物、異様な外見の人間が乗っていた貨物線に救出される。やがてプレンディックは船長と衝突して目的地である島に降ろされてしまい、そこで白髪の男に会う。 その白髪の男は、残酷な動物実験を理由に学界を追放されたモロー博士だった。博士は、この島でさまざまな動物を人間のように改造し、知性を与える実験を行なっていた。島には多数の獣人がおり、人間を模範とする「掟」を守りながら生活していた。しかし、プレンディックは惨殺された動物の死骸などを目撃し、掟を破った獣人が存在することに気づく。 やがてモロー博士が手術中の獣人に殺害され、この事件をきっかけに獣人たちは人間らしさを失って獣と化してゆく。博士の助手であり博士の支配者の座を狙ったモンゴメリーも死亡し、ただ1人の人間となったプレンディックは命の危険を感じて島を脱出する。 しかし生還した彼を待っていたのは、人間社会に対する恐れであった。プレンディックは、街をゆく人々に獣人の影を見、そして彼らも獣に化すのではないかという不安にさいなまれつつ、人目を避けて暮らすのだった。
ハーバード・ジョージ・ウェルズ
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
イギリス

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代イギリス文学", "SF" ]

著者紹介

イギリスの著作家。小説家としてはジュール・ヴェルヌとともに「SFの父」と呼ばれる。また、社会活動家や歴史家としても多くの業績を遺した。