一握の砂
『 一握の砂 』
石川啄木
1910
俳句・詩

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "東洋文学", "日本文学", "近代日本文学", "俳句", "詩" ]

テーマ

感慨 愛 故郷追懐

概要

歌人・石川啄木の歌集。1首3行書きの新形式で、生活感情を平易な言葉で表現した短歌551首をのせる。

目次

内容

1908‐10年の作品551首を、テーマ別に5章に編集する。まず現在の感慨を歌い,次いで過去に回想をさかのぼらせ、やがて再び現在の所感にもどる構成がとられ、その循環の中で作者の自画像が諸角度から構築されている。 題名は、流れゆく時の中に消えるささやかな生、といった意味で、短歌形式を借りて自らの不幸な生に存在証明を与える試みである。
石川啄木
石川啄木
日本

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "東洋文学", "日本文学", "近代日本文学", "俳句", "詩" ]

著者紹介

歌人・詩人・思想家。 20才で処女詩集『あこがれ』を出版、詩人として知られるようになった。 明治42年『東京朝日新聞』の校正係となるが、窮乏の生活を続けてきた。しかしその創作意欲は短歌によって表現され、歌人としての新生面をひらく。明治43年12月、三行書の歌集『一握の砂』を出版、歌壇内外から注目された。 同年6月大逆事件に衝撃を受け社会主義思想に接近、新しい時代の波に対し、土岐善麿と提携して文芸思想雑誌『樹木と果実』の発行を計画するが実現せず、明治45年肺結核のため小石川区久堅町の借家に波乱に富む生涯を閉じる。享年27歳。