『 人間の美的教育について 』
1795
美学
名著の概要
ジャンル
[
"芸術学",
"西洋芸術学",
"美学"
]
テーマ
美について
概要
カント哲学を研究し、自身の作品にその理論を反映させるとともに、美・道徳的人間などの項目において、さらにカント美学を発展させた近代美学の完成形ともいうべき名著。
目次
内容
カントが芸術の国を、人間の意志を自然の法則に従わしめる現象世界と人間の自由意思が支配する道徳的世界とを連絡する関節として設定したように、著書は美的文化の橋を設置して、これを渡ることによって自然国家から自由国家へ到達しようと考えてみた。
彼のこの「自由国家」は、人々が至福な安楽のうちにあって道徳的健康を保持することができ、各人がその人格の自由な姿を展開できる社会でなければならなかった。...本書は、そうした彼の哲学思想の集大成と清算を意味すると同時に、またカント哲学の帰結と決裁を意味するものである。
目次
私は美の問題をひとりの人の前に提出するわけです
私は別な世紀の中で生きていたいとは思いませんし、他の世紀のために働きたくもありません
大切な点は、まわっている歯車をその回転中に取り替えることです
人間は自分自身と二重の方法で対立しています。
人間退廃の二つの極端が、二ついっしょに一つの時期に集合しています
文化自体が新しい人間に傷を負わせるものを持っていたのです
時代の性格はまず第一にその深刻な品位喪失から立ち上がらねばなりません
賢くあるために、大胆であれ
君の世紀とともに生き給え、しかしその産物であってはならない
いっさいは、美によって引き戻されねばなりません〔ほか〕
フリードリヒ・フォン・シラー
ドイツ
著者の概要
ジャンル
[
"文学",
"近代文学",
"近代ドイツ文学",
"詩",
"戯曲"
]
著者紹介
ゲーテと並ぶドイツ古典主義の代表者である。
独自の哲学と美学に裏打ちされた理想主義、英雄主義、そして自由を求める不屈の精神が、彼の作品の根底に流れるテーマである。青年時代には肉体的自由を、晩年には精神的自由をテーマとした。彼の求めた「自由」はドイツ国民の精神生活に大きな影響を与えた。