人間本性論
『 人間本性論 』
ヒューム
1739
西洋近代哲学

名著の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "西洋近代哲学" ]

テーマ

人間の本性について 知性について 情念について 道徳について

概要

第1篇知性について、第2篇情念について、第3篇道徳について、以上の内容から構成されている当時の自然科学の発展に伴って価値が認められた実証的方法を人間学の領域に適用することにより、ロックの経験論の立場を受け継ぎながら、あるがままの人間本性を対象とした哲学を構築することを試みている。

目次

緒言 序論 第1篇 - 知性(understanding)について 第1部 - 観念(ideas)、その起源(origine)・構成(composition)・結合(connection)・抽象(abstraction)などについて 第2部 - 空間(space)と時間(time)の観念(ideas)について 第3部 - 知識(knowledge)と蓋然性(probability)について 第4部 - 哲学(philosophy)の懐疑的及びその他の体系(skeptical and other systems)について 第2篇 - 情念(passions)について 第1部 - 誇り(pride)と卑下(humility)について 第2部 - 愛(love)と憎しみ(hatred)について 第3部 - 意志(will)と直接的な情念(direct passions)について 第3篇 - 道徳(morals)について 第1部 - 徳(virtue)と悪徳(vice)一般について 第2部 - 正義(justice)と不正義(injustice)について 第3部 - その他の徳(virtues)と悪徳(vices)について

内容

ヒュームは人間の知覚が印象と観念に区分され、印象は感情や感覚、感動などの力強い刺激を含み、観念とは感情の動きを伴わない映像に過ぎないと捉える。類似、接近、因果という観念の法則に従った複合的な観念として関係、様相、実体の三つの観念が人間にもたらされる。 このような議論に続いて七種類の哲学的な関係として類似、同一、時空の関係、量数の割合、性質の度合い、反対、因果を列挙して順に検討している。 悟性だけでなく情念(感情面)についても分析を加えている。そしてそれらを踏まえて道徳についての分析を行っている。
ヒューム
ヒューム
イギリス

著者の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "西洋近代哲学", "宗教学", "西洋宗教学", "宗教論" ]

著者紹介

イギリス・スコットランド・エディンバラ出身の哲学者である。ジョン・ロック、ジョージ・バークリーらに続き英語圏の経験論を代表する哲学者であり、歴史学者、政治哲学者でもある。 ヒュームはそれ以前の哲学が自明としていた知の成立の過程をそのそもそもの源泉から問うというやり方で問い、知識の起源を知覚によって得られる観念にあるとした。