元型論
『 元型論 』
ユング
1921
西洋近代心理学

名著の概要

ジャンル

[ "心理学", "西洋心理学", "西洋近代心理学", "近代心理学" ]

テーマ

人間について 心理学について 集合的無意識について

概要

人間のこころには、フロイトのいう個人的な無意識だけでなく、人類に共通の集合的無意識がある―ユングの独創であり、卓見である「集合的無意識」とそのパターンとしての「元型」をめぐるユング自身の理論を構築した主著の一つ。

目次

内容

心理を個別的な意識と無意識の統合化として捉えると同時に、深層心理に存在している普遍的な意識構造を明らかにすることを目指していた。 この意識構造がユングの独自の概念である集合的無意識であり、本書で論じられている重要な概念の一つである。 そしてのその集合的無意識にはいろいろなパターンがあるということを発見する。 目次 1 集合的無意識の概念 2 集合的無意識の諸元型について 3 元型―とくにアニマ概念をめぐって 4 母元型の心理学的諸側面 5 母娘元型―デメテル=コレー神話 6 童子元型 7 トリックスター元型―インディアン神話によせて 8 精神元型―おとぎ話に見られる 9 心の本質についての理論的考察
ユング
ユング
スイス

著者の概要

ジャンル

[ "心理学", "西洋心理学", "西洋近代心理学", "近代心理学" ]

著者紹介

スイスの精神科医・心理学者。 コンプレックス(感情複合)の現象を研究したユングは、言語連想実験等を通じて深層心理の解明を志向し、当時、精神分析を提唱していたウィーンのジークムント・フロイトから大きな影響を受けた。 しかし、ユングは「リビドー」の概念を、従来よりはるかに幅の広い意味で定義し直してフロイトと訣別し、「集合的無意識」の存在を提唱し、元型の概念において、神話学、民俗学、文化人類学等の研究に通底する深層心理理論を構成した。分析心理学(ユング心理学)を創始した。 ゲーテ、カントやニーチェの著作に感銘を受け、後の心理学者としての著作に、ゲーテの「ファウスト」やニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」への言及も多くみられる。