『 告白 』
380年
キリスト教関連
名著の概要
ジャンル
[
"宗教学",
"西洋宗教学",
"キリスト教",
"主要宗教学"
]
テーマ
キリスト教について
概要
397年から翌年に至るまでに書かれたヒッポのアウグスティヌスの自伝。彼の存命中から広く読まれていた。この著作はカトリックやプロテスタントだけではなく、デカルト、カント、ニーチェ、20世紀ではハイデガー、ウィトゲンシュタイン等多数の哲学者に影響・考察を与えた。
目次
内容
本書はアウグスティヌスの青年時代の罪深い生活からキリスト教へのめざめをたどっている。
西欧において最初期に書かれていた自伝にはよく見られる内容であり、その後中世までおよそ1000年にわたってキリスト教徒の作家に強い影響を及ぼす雛形となった。
完成した自伝ではなく、40歳ごろまでのアウグスティヌスしか書かれていない。
しかしそれでも、4世紀から5世紀において一人の人間が残した記録のなかでは最も完成されたものであることは間違いない。また理論的にも重要な著作である。
本書の中で、アウグスティヌスは自分がこれまでの罪深く、道徳にはずれた人生を送ってきたことをどれだけ悔いているかについて述べている。またその後にマニ教を信仰していたことや占星術を信じていたことの後悔を論じている。そして占星術は間違っているだけでなく有害だと説いてくれた友人や、別の友人によるキリスト教についての言葉の意味について語っている。アウグスティヌスはその性的な罪についてもひどく悲しんでみせ、性的な道徳の重要さを強調する。
また学校でのお気に入りの科目についても書いている。数学は他の学問よりも厳密に定義され確固としている点が好きだったのだという。この本は、三位一体やその捉え方の様々な側面を象徴化している章を含んでいると考えられている。
アウグスティヌス
ローマ
著者の概要
ジャンル
[
"宗教学",
"西洋宗教学",
"キリスト教",
"主要宗教学"
]
著者紹介
古代キリスト教の神学者、哲学者、説教者。ラテン教父とよばれる一群の神学者たちの一人。
キリスト教がローマ帝国によって公認され国教とされた時期を中心に活躍し、正統信仰の確立に貢献した教父であり、古代キリスト教世界のラテン語圏において多大な影響力をもつ理論家。