国家
『 国家 』
プラトン
紀元前4世紀
西洋古代政治学

名著の概要

ジャンル

[ "政治学", "哲学", "西洋政治学", "西洋古代政治学", "西洋哲学", "古代ギリシア・ローマ哲学" ]

テーマ

国家とは 正義とは

概要

プラトンの理想国家論、徳論、魂論をみることができます。さらにここでは、有名な洞窟の比喩、線分の比喩、太陽の比喩も出てきて、プラトンの哲学の中核をなしているイデア論を理解することができます。

目次

■『国家』全篇の構成 I 「前奏曲」――〈正義〉についてのいくつかの見解の検討.(第一巻) II 〈正義〉の定義――国家と個人における――.(第二巻-第四巻) III 理想国家のあり方と条件,とくに哲学の役割について.(第五巻-第七巻) IV 不完全国家とそれに対応する人間の諸形態.正しい生と不正な生の比較.(第八巻-第九巻) V 詩(創作)への告発.〈正義〉の報酬.(第十巻)

内容

本書は他の対話篇と較べ際立って長く、「魂に思慮し、善く生きる」というソクラテスの思想を、プラトン中期思想に特徴的なイデアを中核に、古代ギリシアにおいて支配的な考えであった小宇宙即ち人間と、大宇宙即ち国家との対比を用い、個人だけでなく国家体制そのものにまで貫徹させようという壮大かつ創造性豊かな哲学大系が提示される。 そのため、プラトンの政治哲学、神学、存在論、認識論を代表する著作とされ、古代西洋哲学史において最も論議される作品と位置づけできる。ゆえに本書で展開されている理想国家の発想は共産主義や後世のユートピア文学にも多大な影響を与えた。 具体的な内容については、ケパロスによって提示された正義が何なのかという問題から始まる。ソクラテスは個人の延長として国家を観察することで応答しようとする。国家を観察するためにソクラテスは理論的に理想国家を構築しており、その仕組みを明らかにした。 そして理想国家を実現する条件としてソクラテスは独自のイデア論に基づいて哲人王の必要を主張する。この哲人王にとって不可欠なものとして教育の理念が論じられており、正義が人間を幸福にするものと考える。
プラトン
プラトン
古代ギリシア

著者の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "古代ギリシア・ローマ哲学", "政治学", "西洋政治学", "西洋古代政治学" ]

著者紹介

プラトン(紀元前427年 - 紀元前347年)は、古代ギリシアの哲学者である。ソクラテスの弟子にして、アリストテレスの師に当たる。プラトンの思想は西洋哲学の主要な源流であり、哲学者ホワイトヘッドは「西洋哲学の歴史とはプラトンへの膨大な注釈である」という趣旨のことを述べた。