国富論
『 国富論 』
アダム・スミス
1776
古典派

名著の概要

ジャンル

[ "経済学", "西洋経済学", "古典派", "西洋近代経済学" ]

テーマ

自由経済について

概要

経済学の領域では、その幕開けとなった文献と位置付けられているデヴィッド・リカードは『国富論』を偶然読んだことで、彼は経済学への関心を持ったという。その後、研究を深化させたリカードは、古典派経済学の完成者とも位置付けられている。また、カール・マルクスの労働価値説が、スミスからリカードへと引き継がれた流れの延長線上に位置づけられるなど、マルクス経済学への『国富論』の影響は決定的なものと見なされている。

目次

内容

近現代における経済学の出発点と位置づけられているだけでなく、社会思想史上の古典とも位置づけられている。『国富論』は全5篇において理論、歴史、政策を包括的に扱っているとされ、例えば第1、2篇が理論、第3篇が経済史、第4篇が経済思想史・経済学史あるいは経済政策論、第5篇が財政学などと分類される。後の経済学に登場する着想のほとんどが含まれているとさえ言われる。『国富論』はジョン・ロック、フランソワ・ケネー、ジャック・チュルゴーをはじめとする数多くの先達の思想を踏まえたものであり、そのすべてが独創的というわけではないが、鋭い洞察と広い視野に裏付けられた網羅性という点で抜きんでている。
アダム・スミス
アダム・スミス
イギリス

著者の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "西洋近代哲学", "経済学", "西洋経済学", "古典派", "西洋近代経済学" ]

著者紹介

イギリスの哲学者、倫理学者、経済学者。18世紀のイギリス社会は政治の民主化、近代西欧科学の普及と技術革新、経済の発展といった「啓蒙の世紀」であった一方で、格差と貧困、財政難と戦争といった深刻な社会問題を抱えた世紀でもあった。光と闇の両側面を持つ18世紀イギリス社会はアダム・スミスの思想に大きく影響したとされる。