土佐日記
『 土佐日記 』
紀貫之
紀貫之
日本・日記文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "日本文学", "古代日本文学", "古代・中世日本文学", "日記文学" ]

テーマ

旅 中世日本社会

概要

日本文学史上、おそらく初めての日記文学である。かな文による散文文学の先駆的な作品として,自己の姿を文章に定着した点で,文学史上重視される。

目次

内容

838年(承和5年)、博多津を出港した場面から始まり、揚州へ向かい、847年に帰国するまでを記述する。日記式の文体で書かれる。 旅の行程、天候、人々との離別、人情の厚薄、船中での人々の動静、自然景観、風波や海賊への恐れ、京へのあこがれ、風刺などがあるが書かれている。なかでも印象的なのは彼地(かのち)で失った幼児への哀切な追懐。また、歌とそれにかかわる歌論めいた言辞の多さにも目をひかれる。それらはかなりのフィクションを含んで、意図的に構成されてもいる。
紀貫之
紀貫之
日本

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "日本文学", "古代日本文学", "日記文学", "古代・中世日本文学" ]

著者紹介

平安時代前期から中期にかけての貴族・歌人。 散文作品としては『土佐日記』がある。日本の日記文学で完本として伝存するものとしては最古のものであり、その後の仮名日記文学や随筆、女流文学の発達に大きな影響を与えた。