城
『 城 』
カフカ
1922
近代ドイツ文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ドイツ文学" ]

テーマ

孤独

概要

とある寒村の城に雇われた測量師Kが、いつまで経っても城の中に入ることができずに翻弄される様子を描いている。生前は発表されず、死後1926年にマックス・ブロートによって編集・公刊された。カフカの3つの長編小説『失踪者』『審判』『城』の中では最も成立時期が遅く、また最も長い作品である。

目次

内容

ある冬の晩、Kは、雪深い村の宿屋にたどり着く。この村はヴェストヴェスト伯爵の城の所領であり、彼はこの城に雇われた測量師であると自称する。しかし、仕事を依頼された城の伯爵家からは何の連絡もない。 城ではなく、村にいくと村長に翻弄されたり、正体不明の助手をつけられたり、はては宿屋の酒場で働く女性と同棲する羽目に陥る。しかし、神秘的な“城"は外来者Kに対して永遠にその門を開こうとしない。 仕事が人間の唯一の生きる意味となった現代人の孤独を抉り出す。
カフカ
カフカ
チェコ

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "ドイツ文学" ]

著者紹介

出生地に即せば現在のチェコ出身のドイツ語作家。 どこかユーモラスで浮ついたような孤独感と不安の横溢する、夢の世界を想起させるような独特の小説作品を残した。その著作は数編の長編小説と多数の短編、日記および恋人などに宛てた膨大な量の手紙から成り、純粋な創作はその少なからぬ点数が未完であることで知られている。