大尉の娘
『 大尉の娘 』
アレクサンドル・プーシキン
1836
近代ロシア文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ロシア文学" ]

テーマ

ロマン 恋愛 残忍性

概要

散文小説である。本作は、ロシア帝国時代に実際に発生した争乱であるプガチョフの乱(1773年 - 1775年)を題材としている。

目次

内容

僻遠の地キルギスの要塞に派遣された青年士官グリニョフは、司令官ミローノフ大尉の娘マリヤと愛し合う。 その後、ロシア全土を震撼させたプガチョーフの反乱が起り、彼は捕虜となり,マリヤは孤児となる、しかし、以前ある旅宿でうさぎの皮衣を与えたことが機縁となって、プガチョーフと奇妙に親しい間柄となる。 この間の描写を通して、それまで略奪者とされてきたプガチョーフの人間味が反乱の残忍性との対比において照らし出されていく。 著者の歴史的関心の所在を示していると同時に、民衆の素朴な姿を従来の形式性を脱した現代口語で叙述することにより、リアリズム文学の開花をもたらした。
アレクサンドル・プーシキン
アレクサンドル・プーシキン
ロシア

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ロシア文学", "詩" ]

著者紹介

ロシアの詩人・作家。ロシア近代文学の嚆矢とされる。 プーシキンは、はじめて作品のなかに積極的に口語を取り入れて独自の語りの文体を作り上げて近代文章語を確立し、さらに新しい国民文学をも確立して後代のロシア文学に影響を与えた。