『 学校と社会 』
1899
西洋現代哲学
名著の概要
ジャンル
[
"哲学",
"西洋哲学",
"西洋現代哲学"
]
テーマ
学校とはどうあるべきか
概要
学校とは暗記と試験にあけくれる受動的な学習の場ではなく、子供たちが自発的な社会生活を営む「小社会」でなければならない。このような観点からデューイ(1859‐1952)は、伝統的な学校教育に大胆な批判を加えた。自ら創始したシカゴ大学付属小学校での体験から生まれた本書が、戦後わが国の教育改革に及ぼした影響ははかり知れない。
目次
内容
学校は、社会の役に立っておらず、社会が変化した以上学校も変化しなければならないと説く。
これからの新しい学校は、理想的な小さな社会とならなければならない。子どもたちは生活で得た経験を学校に持ち込み、その経験は学校の中で豊かに磨き上げられて、人生の洞察に不可欠な科学的知識へと結びつく。そのためには、小学校から大学までの学校システムを統一的に整備し、「教える内容」と「教える方法」を統一しなければならない。
それは子どもの「生活」を中心としたときに初めて可能となる。旧教育は、重力の中心が子どもたち以外にあるという一言につきる。
ジョン・デューイ
ドイツ
著者の概要
ジャンル
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"哲学",
"西洋哲学",
"西洋現代哲学"
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著者紹介
アメリカ合衆国の哲学者。プラグマティズムを代表する思想家である。また米国では機能主義心理学に貢献したことでも知られている。
ヘーゲルから影響をうけ、ヘーゲル的な観念論を、より人間的な経験と反省の世界に引き戻し、プラグマティズムの運動の最終段階として、市民的な思考の道具として「考える」ことを再構築した。
リチャード・ローティは「最も敬愛する哲学者」として評価し、「われわれをプラトンとイマヌエル・カントの呪縛(ドグマ)から解放した」と指摘したうえで、17世紀の哲学者がスコラ哲学に対して「革命」を興したように、「正確な表象」というそれまでの知識理論を拒絶した点でルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインとマルティン・ハイデッガーに並ぶとしている。