『 実利論 』
紀元前4世紀
インド政治学
名著の概要
ジャンル
[
"政治学",
"西洋政治学",
"西洋古代政治学",
"インド政治学"
]
テーマ
帝王学
君主について
国家について
政治について
概要
帝王学の著作。国家行政の全般について論じている。その政治思想は、しばしばマキアヴェッリの『君主論』と比較されており、その利益を重視する政治思想に特徴付けられる。ただし統治の技術だけでなく、法律、経済、建築、軍事、産業など15巻から成り立ち、細かい事柄への言及も含まれており、当時のインド社会の資料にもなっている。
目次
内容
この著作は、土地の獲得と守護を目的として古来から論じられてきたさまざまの実利論で、
第1巻では修養、第2巻では長官の行動、第3巻では司法規定、第4巻では刺の除去、第5巻では秘密の行動、第6巻では基本としてのマンダラ、第7巻では六計について、第8巻では災禍に関すること、第9巻では出生する王の行動
第10巻では戦闘に関すること、第11巻では共同体に対する政策、第12巻では弱小の王の行動、第13巻では城砦の攻略法、第14巻では秘法に関すること、第15巻では学術書の方法
を論じている。
カウティリヤ
インド
著者の概要
ジャンル
[
"政治学",
"西洋政治学",
"西洋古代政治学",
"インド政治学"
]
著者紹介
古代インドのマガダ国マウリヤ朝初代チャンドラグプタ王(紀元前340年 - 紀元前293年)の宰相であり軍師であった人物。インド最初の本格的な統一王朝となったマウリヤ朝の建国の礎となったとされる。
「実利論」はサンスクリット語で書かれた冷徹な政治論であり、しばしばマキアヴェッリの『君主論』と比較され、近現代には「インドのマキャヴェリ」と評されている。この「実利論」は同時に、当時のマウリヤ朝やインド社会を知るための貴重な資料ともなっている。