
『 幽玄とあはれ 』
1939
美学
名著の概要
ジャンル
[
"芸術学",
"東洋芸術学",
"美学"
]
テーマ
幽玄とは何か
あはれとは何か
概要
長く理論的考察がなされないまま、独特の美概念としてただ体験的に論じられてきた幽玄・あはれ・さびの理論的様相を、美学者の立場から明かした画期的業績。
目次
内容
幽 玄 論
1. 芸術としての歌道/美学的思想としての歌学
2. 価値概念としての「幽玄」と様式概念としての「幽玄」/「幽玄」の文献的用例/古代の歌論その他に於ける幽玄概念
3. 中世歌学に於ける幽玄概念の発展/俊成/長明/定家
4. 正徹/心敬/世阿弥の能楽論に於ける「幽玄」/禅竹の幽玄概念
5. 「幽玄」と「有心」/「幽玄体」と「有心体」
6. 様式概念の価値的意味と記述的意味/中世歌学に於ける様式的思想の構造
7. 美的概念としての「幽玄」の内容/その考察の観点
8. 幽玄概念の美的意味の分析/美的範疇としての「幽玄」/「崇高」と「幽玄」
あはれについて
1. 「あはれ」の概念の多義性/その美学的考察の困難
2. 「あはれ」の語義の検討/その積極的意味と消極的意味/それ等の意味と価値との関係
3. 「あはれ」に関する宣長の説について
4. 感情の「深さ」の意味/「あはれ」の主観主義的解釈について
5. 「あはれ」の心理的意味より美的意味への展開/その一般的美的意味より特殊的美的意味への分化
6. 美的体験としての「あはれ」の構造
7. 美と「あはれ」/悲哀と美との関係
8. 美の現象学的性格と哀愁
9. 平安朝時代の生活気分と「あはれ」/美的文化の発展
10. 知的文化の欠陥/唯美主義的傾向/アンニュイの概念
11. 平安朝時代の自然感情と「あはれ」/その生活様式と自然感情/自然の「時間性」に対する感覚
12. 「あはれ」の用例に関する研究/「あはれ」の意味の五段階
13. 特殊的美的意味に於ける「あはれ」の用例
14. 情趣象徴の問題について/情趣象徴に於ける「直観」の契機
15. 美的範疇としての「あはれ」の完成/その用例

大西 克禮
日本
著者の概要
ジャンル
[
"芸術学",
"東洋芸術学",
"美学"
]
著者紹介
日本の美学者。東京帝国大学名誉教授。
シラー、ヘーゲルなどの美学を学び、これを日本美に応用して『幽玄とあはれ』などの著作に結実させ、また京都帝国大学教授・深田康算によるカント『判断力批判』の未完訳を完結させた。比較美学の先駆者である。定年後は博多に隠棲し研究と著述に明け暮れた。