易経
『 易経 』
伏羲
紀元前20世紀(不明)
五経

名著の概要

ジャンル

[ "哲学", "東洋哲学", "五経", "中国哲学" ]

テーマ

世界について 人間について 森羅万象について

概要

商の時代から蓄積された卜辞を集大成したものとして易経は成立した。現代では、哲学書としての易経と占術のテキストとしての易経が、一部重なりながらも別のものとなっている。中心思想は、陰陽二つの元素の対立と統合により、森羅万象の変化法則を説く。

目次

内容

儒教の基本書籍である五経の筆頭に挙げられる経典。三易の一つであり、太古よりの占いの知恵を体系・組織化し、深遠な宇宙観にまで昇華させている。 今日行われる易占法の原典であるが、古代における占いは現代にしばしば見られる軽さとは大いに趣きを異にし、共同体の存亡に関わる極めて重要かつ真剣な課題の解決法であり、占師は政治の舞台で命がけの責任を背負わされることもあった。 現代では、哲学書としての易経と占術のテキストとしての易経が、一部重なりながらも別のものとなっている。中心思想は、陰陽二つの元素の対立と統合により、森羅万象の変化法則を説く。
伏羲
伏羲
中国

著者の概要

ジャンル

[ "哲学", "東洋哲学", "五経", "中国哲学" ]

著者紹介

古代中国神話に登場する神または伝説上の帝王。三皇の一人に挙げられる事が多い。 伏羲は、黄帝・神農などのように古代世界においてさまざまな文化をはじめてつくった存在として語られる。 『易経』繋辞下伝には、伏羲は天地の理(ことわり)を理解して八卦を画き、結縄の政に代えて書契(文字)をつくり、蜘蛛の巣に倣って網(鳥網・魚網)を発明し、また魚釣りを教えたとされる。 書契や八卦を定めたことは、黄帝の史官蒼頡によって漢字の母体が開発されたとされる伝説以前の文字に関する重要な発明とされる。漢の時代に班固が編纂した『白虎通義』によると、家畜飼育・調理法・漁撈法・狩り・鉄製を含む武器の製造を開発し、婚姻の制度を定めたとある。 伏羲は、八卦を河の中から現われた龍馬の背中にあった模様から発明したと易学では伝承されており、これを「河図」(かと)と呼ぶ。易学の書物である『易経』も、著者として伏羲が仮託されている。