時計仕掛けのオレンジ
『 時計仕掛けのオレンジ 』
アンソニー・バージェス
1962
現代イギリス文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "現代文学", "現代イギリス文学", "西洋文学", "西洋現代文学", "イギリス文学" ]

テーマ

アウトロー 人間模様 ディストピア

概要

近未来のイギリスが舞台。不良少年のアレックスの生涯を描く。作中ではロシア語などを元にしたスラングであるナッドサット言葉が多用されることも特徴の一つ。米タイム誌が選ぶ1923年以降に書かれた英語の小説ベスト100にランクインしている。

目次

内容

近未来のロンドン。ライバルの非行グループとケンカに明け暮れたり、ホームレスを袋叩きにしたり、不良の限りを尽くす15歳の少年アレックス。やがて仲間の裏切りによって警察に逮捕され、懲役14年の刑に処されてしまう。 強制的に目を見開かされたまま残虐な映像を見せられる「ルドヴィコ療法」によって、一切の暴力行為に生理的拒絶反応を引き起こすようになったアレックスは、“真人間”として出所し、自宅に戻る。 しかし両親からは冷たくあしらわれ、昔の仲間からはリンチを受ける始末。満身創痍の彼は、やがて一軒の家に救いを求めるが…。
アンソニー・バージェス
アンソニー・バージェス
イギリス

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "現代文学", "現代イギリス文学" ]

著者紹介

1917年にイギリスのマンチェスターに生まれる。大学で英文学を学んだ後、イギリス軍に入り各地に派遣されるが、イギリスの海外領土であるジブラルタル駐屯中、留守中のロンドンの自宅に居た身重の妻のリンが米軍脱走兵により暴行を受け流産してしまう。その後脳腫瘍で余命わずかと宣告され(後に誤診と判明)、妻にまとまった金を残そうと『時計じかけのオレンジ』を執筆。その暴力的・性的表現は物議を醸したが、これは前述の妻を暴行された事件に大きく影響を受けており、ロンドンで増加する少年犯罪を念頭に、「暴力が跋扈する近未来」を描写している。