武士道
『 武士道 』
新渡戸稲造
1900
日本社会学

名著の概要

ジャンル

[ "社会学", "東洋社会学", "日本社会学", "日本近代社会学", "哲学", "東洋哲学", "日本哲学", "日本近代哲学" ]

テーマ

武士道

概要

新渡戸稲造が、宗教のない日本における道徳教育は何によって行われるか、という問いに答えるために著述した欧米人へ日本の宗教としての武士道を紹介する書。 武士道を体系化した名著であり、世界の偉人たちが愛読した。 その内容は武士道を構成する7つの項目:義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義にわけ、武士道の徳目について解説した書。

目次

内容

①義:正義の道理×義理…詭弁と偽善 ②勇:「義を見てせざるは勇無きなり」 勇気とは正しいことをすること。義の発動。 ×向こう見ず…死に値しないことのために死ぬこと。 ○死ぬべき時に死に、生きるべき時に生きる。 ③仁:「武士の情け」優しさ、憐憫、慈愛、励まし等他者の感情を尊重すること。 「仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。礼に過ぐればへつらいとなる。智に過ぐればうそをつく。信に過ぐれば損をする。」 伊達正宗 慈悲…正義に対する適切な配慮 ④礼:礼儀正しさ。物事の道理を当然のこととして尊重すること親切で、人をむやみに羨まず、自慢せず、思いあがらない。 また作法。無駄のない奥ゆかしさ 心の静けさ、感情の穏やかさ、落ち着いた立居振舞。教養のある者は身につけていることを期待される。 日々のたえざる鍛練が 優美さ、威厳、力強さを生みだす。 ⑤誠:言葉の重み。 ×嘘をつくこと・ごまかし ×虚礼…単に礼儀を欠かないために真実を犠牲にすること。 嘘は弱さから生まれる。 ⑥名誉:恥を知るということ。 取るに足らない侮辱に腹を立てることは、すぐれた人物にはふさわしくないが大義のための怒りは正当な怒りである。 名誉はそれぞれが自己の役割をまっとうに努めることにより生じる。 ⑦忠義:主君に真に使えること。 へつらうのではなく主君が間違っているときは命を賭して止めること。
新渡戸稲造
新渡戸稲造
日本

著者の概要

ジャンル

[ "社会学", "東洋社会学", "日本社会学", "日本近代社会学", "哲学", "東洋哲学", "日本哲学", "日本近代哲学" ]

著者紹介

日本の教育者・思想家。農業経済学・農学の研究も行っていた。 国際連盟事務次長も務め、著書『武士道』は、流麗な英文で書かれ、長年読み続けられている。日本銀行券のD五千円券の肖像としても知られる。東京女子大学初代学長。東京女子経済専門学校(東京文化短期大学・現:新渡戸文化短期大学)初代校長。