歴史(ポリュビオス)
『 歴史  』
ポリュビオス
紀元前2世紀
ローマ歴史学

名著の概要

ジャンル

[ "歴史学", "西洋歴史学", "ローマ歴史学", "西洋古代・中世歴史学" ]

テーマ

ローマの歴史 歴史と政体について

概要

著書『歴史』はローマの歴史を中心に第一次ポエニ戦争から紀元前146年までを取り扱い、ポエニ戦争など当時の状況についての第一級の史料である。またその中で述べられた政体循環論もよく知られる。

目次

内容

ポリュビオスは政治秩序の本性が政体の循環であるとして「それによってさまざまの政体は変化し移行しまた出発点に戻る」と論じた。 例えば寡頭制の害悪を経験した人々がいる間は平等主義や言論の自由を重要視する人々が民主制を支持するが、孫の世代になると自由と平等に慣れきってしまうために自由や平等の価値を大事にせず、暴力的な政体へと回帰するとした。ポリュビオスはこの観点からローマの繁栄もいずれは衰退に向かうと指摘し、自然に成長したように自然に下落していくことを見通しながら、歴史の叙述によってそれを明らかにしようと試みている。
ポリュビオス
ポリュビオス
ローマ

著者の概要

ジャンル

[ "歴史学", "西洋歴史学", "ローマ歴史学", "西洋古代・中世歴史学" ]

著者紹介

古代ギリシアのメガロポリス生まれの歴史家である。第三次マケドニア戦争のピュドナの戦いの後、人質としてローマに送られたものの、スキピオ・アエミリアヌスの庇護を受けた。 著書『歴史』はローマの歴史を中心に第一次ポエニ戦争から紀元前146年までを取り扱い、ポエニ戦争など当時の状況についての第一級の史料である。またその中で述べられた政体循環論もよく知られる。