物質と記憶
『 物質と記憶 』
ベルクソン
1896
西洋現代哲学

名著の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "西洋現代哲学" ]

テーマ

知覚について

概要

イメージ概念を中心に据え、精神と物質の実在を肯定しながら、「心身問題」を正面から取り上げ、実在論と観念論の対立の超克を探究する。心身二元論を深化させ、心身合一への展望を語るベルクソン。科学と哲学を統合するベルクソンのほんとうの主著。

目次

内容

イメージ概念を中心に据え、精神と物質の実在を肯定しながら、「心身問題」を正面から取り上げ、実在論と観念論の対立の超克を探究する。心身二元論を深化させ、心身合一への展望を語る。 そこでは失語症についての研究を手がかりとして、物質と表象の中間的存在として「イマージュ("image")」という概念を用いつつ、心身問題に取り組んでいる。 そして、ベルクソンは、実在を持続の流動とする立場から、心(記憶)と身体(物質)を「持続の緊張と弛緩の両極に位置するもの」として捉えた。その双方が持続の律動を通じて相互にかかわりあうことを立証した。
ベルクソン
ベルクソン
フランス

著者の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "芸術学", "西洋現代哲学", "西洋芸術学", "美学", "社会学", "西洋社会学", "西洋現代社会学" ]

著者紹介

フランスの哲学者。 ハーバート・スペンサーの著作を熟読して、実証主義・社会進化論への理解を深めた。 生きた現実の直観的把握を目指すその哲学的態度から、ベルクソンの哲学はジンメルなどの「生の哲学」といわれる潮流に組み入れられることが多い。 ベルクソンの哲学は、当時の人々だけでなく、後の世代にも大きい影響を与えた。その影響は、弟子のガブリエル・マルセル、ハイデッガー、ジャンケレヴィッチ、ウィリアム・ジェームズ、サルトル、バシュラール、レヴィナス、メルロ=ポンティ、アルフレッド・シュッツ、エティエンヌ・ジルソン、ジャック・マリタン、ドゥルーズ、西田幾多郎といった哲学者たちのみならず、政治哲学者のジョルジュ・ソレルや人類学者のレヴィ=ストロース、作家のプルーストなど幅広くに及んでいる。