群盗
『 群盗 』
フリードリヒ・フォン・シラー
1781
近世ドイツ文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ドイツ文学" ]

テーマ

正義 自由 不屈の精神 報復

概要

ゲーテの史劇『ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン』(1773年)や小説『若きウェルテルの悩み』(1774年)と共に、シュトゥルム・ウント・ドラング運動の代表作に数えられている。

目次

内容

舞台は18世紀中葉のドイツ。モール伯爵の息子で熱血漢のカールは、それまでの放蕩生活を悔い父に謝罪の手紙を送る.しかし、家督の相続を狙う冷血な弟フランツはこれを握りつぶし、代わりに父からの勘当を報せる偽の手紙を兄に送る。 カールは絶望し、仲間のシュピーゲルベルクにかどわかされて盗賊団の結成に加わり、その頭首に選ばれる。カールたちは悪事を犯しつつ義賊的な活動も行う。一方フランツは、カールの恋敵であったヘルマンと共謀して、父に兄が死んだという偽の報告をする。父はフランツの策略に気づくがなすすべなく、塔の中に幽閉される。 その後カールは恋人アマーリエに再会するために帰郷し、変装して父の屋敷を訪れ、アマーリエがまだ自分を愛していると確信する。カールは召使からフランツの悪行を知り、フランツと対面しようとするが、盗賊団に屋敷を囲まれたことを知ったフランツは自死する。 しかし助けだされた父も、カールが盗賊に身を落としていたことを知るとショック死してしまう。そして盗賊団との約束からカールが自分といっしょになれないと知ったアマーリエは、カールに自分を刺させる。アマーリエを殺した後、カールは盗賊団を抜けて自首すると宣言する。
シラー
フリードリヒ・フォン・シラー
ドイツ

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ドイツ文学", "詩", "戯曲" ]

著者紹介

ゲーテと並ぶドイツ古典主義の代表者である。 独自の哲学と美学に裏打ちされた理想主義、英雄主義、そして自由を求める不屈の精神が、彼の作品の根底に流れるテーマである。青年時代には肉体的自由を、晩年には精神的自由をテーマとした。彼の求めた「自由」はドイツ国民の精神生活に大きな影響を与えた。