若きウェテルの悩み
『 若きウェルテルの悩み 』
ゲーテ
1774
近世ドイツ文学

名著の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ドイツ文学" ]

テーマ

絶望 自殺 恋

概要

ウェルテルが婚約者のいる身である女性シャルロッテに恋をし、叶わぬ思いに絶望して自殺するまでを描いている。出版当時ヨーロッパ中でベストセラーとなり、主人公ウェルテルを真似て自殺する者が急増するなどの社会現象を巻き起こした。

目次

内容

作品は2部で構成されている。 第1部 冒頭では、ウェルテルが新たにやってきた土地での生活ぶりや交友関係が報告される。 ある日ウェルテルは舞踏会で、老法官の娘シャルロッテと初めて対面する。ウェルテルは彼女が婚約者のいる身であることを知りつつ、その美しさと豊かな感性に惹かれ我を忘れたようになる。シャルロッテと仲良くなるも、彼女の婚約者アルベルトが到着すると苦悩に苛まれるようになり、やがて耐え切れなくなってこの土地を去ってしまう。 第2部 新たな土地でウェルテルは求めて官職に就くも、同僚たちの卑俗さや形式主義に我慢がならなくなり、退官してしまう。数か月各地をさまよった後やがてシャルロッテのいるもとの土地に戻ってくる。 ウェルテルがシャルロッテへの思いに煩悶している中、ある日ウェルテルの旧知の作男が、自分の主人である未亡人への思いから殺人を犯してしまう。作男に自分の状況を重ね合わせたウェルテルは作男を弁護しようとするが、アルベルトとシャルロッテの父親である老法官に跳ねつけられてしまう。この出来事が引き金となり、ウェルテルは自殺を決意する。シャルロッテは事情を察し衝撃を受けるが、夫の前ではどうすることもできず、黙ってピストルを使いに渡してしまう。ウェルテルはそのピストルがシャルロッテの触れたものであることに対する感謝を遺書に記し、深夜12時の鐘とともに筆を置き、自殺を決行するのであった。
ゲーテ
ゲーテ
ドイツ

著者の概要

ジャンル

[ "文学", "近代文学", "近代ドイツ文学", "戯曲" ]

著者紹介

イツを代表する文豪であり、小説『若きウェルテルの悩み』、『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』、叙事詩『ヘルマンとドロテーア』、詩劇『ファウスト』など広い分野で重要な作品を残した。 文学家としての一面だけでなく、政治家や自然科学者としての顔もあった。自然科学者として「植物変態論」、「色彩論」などの著作を残している。