茶の本
『 茶の本 』
岡倉天心
1906
芸術論

名著の概要

ジャンル

[ "芸術学", "東洋芸術学", "芸術論" ]

テーマ

人間について 美について 文化について 精神について 茶道について

概要

日本の茶道を欧米に紹介する目的で、茶道を仏教(禅)、道教、華道との関わりから広く捉え、日本人の美意識や文化を解説している。世界各国でベストセラーとなり現在も読み継がれる世界的名著。

目次

内容

ひたすらな瞑想により最高の自己実現をみる茶道。本書の冒頭で天心は「茶は、日常の事実における美しいものの崇拝、すなわち審美主義の宗教としての茶道に昂められた」という。明治39年、天心は西洋文明に対する警鐘をこめて、茶の文化への想い即ち東西の文明観を超えた日本茶道の真髄を切々と綴った。 茶道をとりあげ、その歴史をたどりながら、人間とは何かを見つめ、美や文化、精神活動などを考察する内容。ただお茶を飲むという日常的行為さえも、美と文化とに取り囲まれれば、崇高な「道」としての高みにまで登っていく。
岡倉天心
岡倉天心
日本

著者の概要

ジャンル

[ "芸術学", "東洋芸術学", "芸術論" ]

著者紹介

日本の思想家、文人。 福井藩出身の武家で、1871年に家族で東京に移転。東京美術学校(現・東京藝術大学の前身の一つ)の設立に大きく貢献し、のち日本美術院を創設した。 近代日本における美術史学研究の開拓者で、英文による著作での美術史家、美術評論家としての活動、美術家の養成、ボストン美術館中国・日本美術部長といった多岐に亘る啓蒙活動を行い、明治以降における日本美術概念の成立に寄与した。