語録
『 語録 』
アリアノス
2世紀
古代ギリシア・ローマ哲学

名著の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "古代ギリシア・ローマ哲学" ]

テーマ

苦難について 平等について 不安について

概要

エピクテトスが話すのを「できるだけそのままの言葉で」書き留めたものが『語録』として広まった。

目次

内容

すべてのストア哲学のテキストの中でおそらくもっとも広く読まれ、影響力の大きなものであるといわれる。苦難の中にあって平静を保つことや、人類の平等を説いたその教えは、皇帝マルクス・アウレリウスの思想にも引き継がれており、ストア主義の歴史上重要な意味を持つとみなされている。 エピクテトスは、私たちの不安のほんとうの原因は、事柄そのものにあるのではなく、その事柄をなんとかしたいという私たちの「思惑」のうちにあるとしている。 自分の力が及ばない事柄まで「私たちの権内にある」と思い違いをしている。 「私たちの権内にある」のは、身体や財産や評判などの外的な事情ではなく、私たちの意見や意欲である。 したがって、「私たちの権内にある」こととそうでないことをはっきりと区別し、「私たちの権内にない」ものへの執着を捨てて、自分の考えや意志を正しく用いることとしている。
アリアノス
アリアノス
ローマ

著者の概要

ジャンル

[ "哲学", "西洋哲学", "古代ギリシア・ローマ哲学", "歴史学", "西洋歴史学", "西洋古代・中世歴史学", "ギリシア歴史学" ]

著者紹介

2世紀のローマのギリシア人の政治家、歴史家、哲学者。アレクサンドロス3世(大王)の東征研究の一級の史料『アレクサンドロス東征記』の著者として有名。 哲学者エピクテトスに学び、師の言葉を筆録した『語録』と師の教えの要約である『提要』を著した。