『 選択本願念仏集 』
1198
鎌倉仏教経典
名著の概要
ジャンル
[
"宗教学",
"東洋宗教学",
"鎌倉仏教経典",
"仏教",
"仏教経典"
]
テーマ
浄土宗
概要
浄土宗の根本聖典となっており、教義の集大成となっている。「浄土三部経」の経文を引用し、それに対する善導の解釈を引き、さらに法然自身の考えを述べている。
目次
内容
「浄土三部経」の経文を引用し、それに対する善導の解釈を引き、さらに法然自身の考えを述べている。
法然真筆の冒頭文「南無阿弥陀仏 往生之業 念仏為先」の書かれた草稿本は京都の廬山寺に蔵されている。
末法においては称名念仏だけが相応の教えであり、聖道門を捨てて浄土門に帰すべきで、雑行を捨てて念仏の正行に帰入すべきと説いている。
それまでの観想念仏を排して阿弥陀仏の本願を称名念仏に集約することで、仏教を民衆に開放することとなり、日本の浄土教において重要な意義を持つ文献の1つである。
浄土真宗の開祖とされる親鸞は、法然の思想、および著書である『選択本願念仏集』の影響を受けている。
法然
日本
著者の概要
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著者紹介
平安時代末期から鎌倉時代初期の日本の僧である。
はじめ山門(比叡山)で天台宗の教学を学び、承安5年(1175年)、専ら阿弥陀仏の誓いを信じ「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば、死後は平等に往生できるという専修念仏の教えを説き、のちに浄土宗の開祖と仰がれた。
『選択本願念仏集』(『選択集』)を著すなど、念仏を体系化したことにより、日本における称名念仏の元祖と称される。
日本仏教史上初めて、一般の女性にひろく布教をおこなったのも法然であり、かれは国家権力との関係を断ちきり、個人の救済に専念する姿勢を示した