『 銀河の世界 』
1936
天文学
名著の概要
ジャンル
[
"科学",
"西洋科学",
"天文学"
]
テーマ
宇宙について
概要
アメリカの天文学者ハッブル(1889-1953)が一般向けに行なった講座をもとにまとめた,現代宇宙観の典拠とも言える著作。
目次
内容
アメリカの天文学者ハッブル(1889-1953)が一般向けに行なった講座をもとにまとめた,現代宇宙観の典拠とも言える著作。
単位などの基礎的事項から銀河の分類,性質,分布,後にハッブルの法則と呼ばれる「遠くの銀河ほど大きな速度で遠ざかる」法則を発見した経緯が詳しく、しかし比較的容易に記されている。
この法則により、我々の宇宙が膨張しているであろうことは、ほぼ間違いないこととなった。
本書はそのような天文物理学の黎明期になされた巨大な成果の記録である。
議論は銀河が星の集団であるのかどうかというレベルからスタートする。また、多くの銀河は遠方にあり、その正確な距離を算定するための方法論の構築から試みなければならなかった。望遠鏡に映った像は写真乾板に焼き付けられていた。
ハッブルは多数の銀河を撮影、分類し、その距離を求め、スペクトルを分析し、やがて銀河のスペクトルに赤方偏移を発見する。この現象を説明する理論はドップラー効果しかないと考えたハッブルは、「銀河が遠ざかっている」という仮説にたどり着く。
そして求めた距離とのプロットから、「遠くの銀河ほど大きな速度で遠ざかる」という法則を打ち立てた。
両者、つまり距離と速度の関係は驚くほど線的であったが、この結果は、多数の銀河の観測と、その距離の決定という地道な作業の賜物であった。
エドウィン・ハッブル
アメリカ
著者の概要
ジャンル
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"科学",
"西洋科学",
"天文学"
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著者紹介
アメリカ合衆国の天文学者。
我々の銀河系の外にも銀河が存在することや、それらの銀河からの光が宇宙膨張に伴って赤方偏移していることを発見した。近代を代表する天文学者の一人であり、現代の宇宙論の基礎を築いた人物である。
LIFE誌が1999年に選んだ「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」に選ばれている。