『人間不平等起源論』
ジャン・ジャック・ルソー
不平等の起源を研究し対処を考察した名著。
不平等は、自然法による社会発展に伴う自然な不平等と人為法による不自然な不平等が存在し、
後者は自然な不平等以下になるように改善されるべきであると説いた。
『資本論』
マルクス
資本主義の本質を喝破し世界中に影響を与えた名著。
資本主義の本質は、資本家による労働者の搾取であり、資本家から労働者に支払われる賃金は、
労働者が生み出す価値にかかわらず、労働者が生き続けるために必要な最低限の額を目安に決まるため、
資本家との格差が縮まらないとする。
『正義論』
ジョン・ロールズ
正義とは何かを考察して世界的名著。
他者を侵害しない範囲での基本的人権、そして社会・経済的不平等に対して機会均等が保たれることと説く。
正義・機会均等という観点で格差問題を考えた場合にどうとらえられるかを考えるための著書。
『経済学講義』
パレート
経済社会における富の偏在(所得分布の不均衡)パレートの法則を明らかにし、
科学的に格差を明らかにした名著。この法則は、2割の高額所得者のもとに社会全体の8割の富が集中し、
残りの2割の富が8割の低所得者に配分されるというものである。
パレートは、このような概念によって、社会全体の福利の適正配分と効用の最大化を目指す経済政策を
理論的に基礎づけ、厚生経済学におけるパイオニア的存在となった。格差とは何かを理解するための名著。
『厚生経済学』
アーサー・セシル・ピグー
パレートが創始した厚生経済学を受け継ぎ、厚生経済学という分野を確立した名著。
所得再分配はそれが経済全体のアウトプットを減少させないかぎり、一般に経済的厚生を増大させる
(ピグーの第2命題)を唱え、所得再分配の効果を証明した。
格差の改善策を考えるための名著。